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フルートの歴史 03

03 古典派以降の改良

18世紀の終り頃には1キーフルートの音程の悪さが問題になっていました。フルート奏者は、その悪い音程を唇の角度を変えて修正していたのですが、卓越した奏者でも相当神経を使う作業で、音色も変ってしまいます。特に問題になっていた3音のために、右薬指のfキー、左小指のg♯キー、左親指のb♭キーを増やし、計4キーとなった楽器が作られました(ca.1770)。

さらに19世紀のはじめに、F dur, C dur, G durといった、主要な調の曲に不可欠なc音が求められ、足部管を延長し、cとc♯のキーを増やした6キーの楽器が作られました。これにクロスc2のための左親指キーを付けて、全ての半音がキー操作で得られるようになり、右薬指では操作しにくいことが多かったfキーを、左小指でも出せるように長鍵を付けた8キーフルートが、19世紀の主流になりました。

4・6・8キーフルート→



イギリスのCharles Nicholson(1795-1837)は超絶技巧のフルーティストで、オーボエに負けない音量をと、指孔を大きくしたフルートで演奏し、好評を博していました。(運指を楽にするための重複fキーは無用の重物として、7キーのフルートを使用しました。)1831年に、この演奏を聞いて心を動かされたドイツのフルーティストTheobald Boehmは、自分でも楽器改良にのりだしました。

ニコルソンのフルート→


<ベームの改良>
1832年
1:指孔を大きくし、閉鍵を開鍵に改めて音量を豊かにした。
2:指孔の位置を修正し、より正確な音程を求めた。
3:開鍵にしたために生じた運指の不合理を、連動するリングキーで合理化した。

1847年
1:より豊かな音量になる円筒管に改めた(頭部は円錐管)。
2:金属製にして明るい音色にし、より大きな指孔をあけた。
3:リングキーでは塞ぎきれなくなった大きい指孔に、カップキーで対応した。

ベーム式フルートの変遷→


この2度にわたる改良の結果、今日ほとんどのフルート奏者が採用している楽器が誕生した。従来のフルートと区別するために、ベーム式(ベーム管)フルートとよばれています。

フルート奏者でパリ音楽院教授のテュルー Jean-Louis Tulou は、ベームのフルートをパリ音楽院へ導入することに反対し、自ら伝統的なキーシステムのフルートを開発し、Flute Perfectioneeという名前で商品化しました。

Flute Perfectionee→
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都内の音楽大学で作曲と音楽理論を教えています。
大学の講義で使用してきたノートを整理していますが、少しでも多くの方のお役に立てばと思い、その一部を公開することにしました。
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